イスラム教のテロ組織「アルカイダ」とつながっていることが判明した伯国在住者3人を、米国政府が制裁対象に加えたことを明らかにした。22、23日付現地紙、サイトが報じている。
在ブラジル米国大使館が22日に行った報告によると、エジプトからの帰化ブラジル人のハイサム・アフマド・シュクリ・アフマド・アルマグラビ氏(35)、エジプトとシリアに国籍を持つモハメド・シェリフ・モハメド・アワド氏(48)、エジプトとレバノンの二重国籍者のアフマド・アルカティブ氏(52)は、2001年の9・11事件で同時多発テロを行ったアルカイダの支援者で、米国に持つ口座や現金凍結などの制裁対象とされる。
また、大サンパウロ都市圏グアルーリョスにあり、アワド、アルカティブの両氏が経営する企業二つも制裁対象となる。
この三人は、アルカイダに資産やサービスを提供しただけでなく、資金面や技術面でも協力していた疑いが持たれている。
米国国務省の調べによると、アルマグラビ氏は2015年からブラジルに住んでおり、ブラジル国内にある組織に所属するアルカイダ関係者から外貨を購入したりしていたという。
また、1998年に起こり、200人以上の犠牲者を出したタンザニアでの米国大使館襲撃事件に関与したアフメド・モハメド・ハメド・アリ氏(2010年死亡)との関わりも指摘されている。
アワド氏は2018年にブラジルに着き、ブラジル国内にある他のアルカイダ関連組織からの口座送金を受け取っていた上、偽札作成に関与した疑いもあるという。
アルカティブ氏は32年間、ブラジルで暮らしており、シリア難民を迎える非政府団体の会長を務めているが、2016年のリオ五輪の際、テロ行為を行う危険性があるとして捜査対象になっていた。
アワド、アルカティブの両氏は、2019年に米国がテロリストに認定したアルカイダのモハメド・アフメド・エルサエド・アフメド・イブラヒム氏に資金や物資、技術面での支援を行っていた疑いが持たれている。