連邦議会が21日に来年度予算案を承認した際、給与調整や予算配分で不公平があったとして、500人の国税庁職員が一斉に辞表を提出したと22、23日付現地紙、サイトが報じた。
国税庁職員の辞表提出は全国的なもので、22日夜までに少なくとも172人が辞表提出と報じられた。全国税務監査人組合(Sindifisco)によると、辞表を提出したのは全国各地の税務署の代表者や長に当たる監査人やアナリストだ。この数字はさらに膨らみ、23日には約500人が役職返上と報じられている。
役職返上は「公務員辞職」ではない。だが、各機関、各部署の長を欠いた状態になれば業務は混乱、停滞する。
これほどの人数が役職返上した理由は、承認された来年度予算の中で、国家公務員給与調整が警官などに限定されていた事と、国税庁への予算が削減された事とされている。
21日に承認された予算案では連邦警察や連邦道路警察などの治安関係者への給与調整のみが認められていたため、ゲデス経済相らはその時点で、それ以外の部門の公務員らからの突き上げが起きることを懸念していた。
Sindifiscoは23日に総会を開き、全ての長が職務を返上する事を決議しようとしている。そうなれば、同庁の活動がほぼ完全に停止する。
組合側は「単なる意思表示ではなく、正式な辞任手続きで、運営上必要な最低限な事だけが継続して行われる事になるだろう」としている。
公務員組合の一つでは既に、この現象はその他の機関でもドミノ倒しのように続くとの見解を表明している。