明けましておめでとうございます。そして、ブラジル日報のご創刊、衷心よりお祝い申し上げます。
新しい年と新しい邦字新聞の創刊を迎えるにあたり、私より一言ご挨拶申し上げます。
2022年は、1822年に独立国となったブラジルにとって「独立200周年記念の年」に当たりますが、日本とブラジルという両国間の歴史からみれば、日伯修好条約が1895年に締結されてから127年目、最初の「笠戸丸」移民がブラジルに到着した1908年から数えると114年目となります。
そのような記念すべき年に、新たな邦字新聞が創刊されることは誠に喜ばしく、厳しさを増す四囲の諸状況を鑑みるに、その画期的なチャレンジ精神には心から感服する次第であります。実を申し上げると、当協会にとっても2022年は創立90周年という一つの節目の年でもありますので、この紙面をお借りして日本ブラジル中央協会につき改めて自己紹介させていただきます。
当協会の歴史を振り返りますと、「日本とブラジル二国間の経済及び文化の交流促進を目指した事業を行い、両国間の親善に寄与すること」を目的として、「日伯中央協会」が設立されたのは1932年11月29日のことであり、1972年に「日本ブラジル中央協会」へ名称変更し今日に至っておりますが、この間長年に亘り日本とブラジル両国間の経済・文化交流を促進するお手伝いを行ってきた非営利団体であります。
その協会の会報として隔月刊で発行してきたのが『ブラジル特報』ですが、2014年9月号より体裁、誌面、内容を大幅に刷新し、会報というよりも情報誌という位置付けで毎号の編集に当たってきております。幸いなことに、ブラジルは人も自然も文化も途方もなく多様な国であり、政治・経済ばかりか文化の関連でも様々な情報が湧き出てきますので、そうした”情報の宝の山”の中から毎号の特集テーマを設定して『ブラジル特報』を仕立て上げているとも言えるかもしれません。
現在24ページ建てで印刷部数は2千部ですが、この情報誌がこれまで継続できたのも申すまでもなく様々な寄稿者から様々なテーマにつき寄稿いただいてきたお陰です。特にブラジルにおける唯一の邦字紙となったニッケイ新聞の記者の方々からの寄稿で助けていただいた事実に改めて深甚なる謝意を表するものであります。
同紙編集部の方々が今回創刊されるブラジル日報の紙面を担っていかれると伺っておりますので、皆様の益々のご活躍と新しい邦字紙の今後のさらなるご発展を心よりお祈りいたします。