最低賃金(最賃)が引き上げられた事で、昨年11月に発足した社会保障システム「アウシリオ・ブラジル」の支給対象基準などに変化が生じているので注意が必要と4日付現地サイトが報じた。
今年の最賃は10・18%調整され、1100レアルから1212レアルに引き上げられた。これにより、最賃を基準とする分類、支払いなどに変化が生じている。
一例はアウシリオを含む社会保障プログラムの対象者登録用のカダストロ・ウニコ(CadUnico)で、登録の際の新基準は、1人あたりの世帯所得上限が550レアルから606レアルに、世帯全体の所得総額上限が3300レアルから3636レアルに引き上げられた。
定まった収入がなく、家族の支援も受けられない65歳以上の人や障害者への継続的社会扶助給付(BPC)の受給資格は、1人あたりの世帯所得が303~606レアル(最賃の4分の1~半分)の人となった。
また、個人零細企業(MEI)が簡易型の納付書(DAS―MEI)を使って納入する国立社会保障院(INSS)の納付金は60・60レアル(最賃の5%)となる。商業関連のMEIはこの額に商品流通サービス税(ICMS)相当分として1レアル、サービス関連のMEIはサービス税(ISS)として5レアルを加算して納付する事になる。1月中のINSS納付額は55レアルでよい。
他方、BPCやアボノ・サラリアルの支払額は1212レアル、失業保険の支給額も最低額が1212レアルとなる。INSSからの年金や恩給は1月25日以降、1212レアルに調整される。