「日系社会およびブラジルの良い面を知ることができるよう、日系社会は日本に向けてもっと情報を発信していく必要がある」―市川利雄県連会長は、忘年会でそう感想を述べた。昨年12月16日18時から「ブラジル日本都道府県人会連合会12月度代表者会議及び忘年会」がサンパウロ市ビラ・マリアーナ区の三重県人会会館で行われ、約50人が出席した。昨年はコロナ禍でオンラインでの会議及び忘年会だったので、対面は二年ぶり。
入場の際は、マスク着用やアルコールでの消毒、コロナワクチン2回接種証明書の提示も必須と感染対策を万全にして開催された。
代表者会議では市川会長が、外務省助成金プロジェクトの状況や2022年の第23回日本祭りの案内をした。市川会長は、日本祭りの新しい企画としてハイブリッド方式を発表。ユーチューブなどのSNSを駆使して、感染リスクがあり会場に行けない高齢者なども家で楽しめるようなやり方を考えていると説明した。
谷口ジョゼ眞一郎県連副会長からは、「パンデミック開始からもう2年が経った。しかしいつまでも止まっているわけにはいかない。元来、各県人会がしていた活動を再始動するときがきた。日本祭りに向けて各県人会がしっかりと準備して、来場者が喜ぶような商品を販売し収入を上げる良い機会だ」と発表した。
今年の同祭の新たな課題として、会場面積縮小による販売方法の見直しも議論された。2019年は4万6千平米あった会場スペースを3万平米に縮小するからだ。
社会的距離を保つために入場制限を行うと、2019年よりも来場者が減る可能性があるため、各県人会の販売方法が例年通りだと充分な利益が出ない可能性がある点が議論された。会場面積縮小しても問題ないように、日本祭り会場と各県人会館の両方で料理などを販売するハイブリッド販売案も出ている。
他にも、チケットを事前購入制にして、PIX決済も可能にして大行列を防ぐ案もでている。
加えて、来場者が事前に販売料理を選択して購入できるよう、県人会料理のオンラインメニューの作成も計画に上がっている。
代表者会議の後は忘年会に移り、各県人会の代表者らが近況を報告しあって談笑するなど大盛り上がりし、2年ぶりの対面忘年会で労をねぎらっていた。
忘年会には、元県連会長で現県連顧問の本橋幹久氏や元県連会長で現サンパウロ日伯援護協会副会長の園田昭憲氏らも参加した。
ビュッフェは高知県人会の片山アルナルド会長が豪華日本食を用意し、一同舌鼓を打って会を締めくくった。