サンタカタリーナ州防災局が6日朝、5日の午後、同州イタジャイ渓谷のチンボー市を襲い、甚大な被害をもたらした時速130キロ超の突風は竜巻によるものだったと発表したと6日付G1サイトなどが報じた。
チンボー市では工場地帯中心に被害が生じており、突風ではがされた民家や工場の屋根が200メートル近く飛ばされ、電柱に巻きつくなどの被害が出たが、倒壊家屋や負傷者は出なくて済んだ。
専門家によると、5日の午後から夜にかけての悪天候は、ブラジル南部を通過した寒冷前線と季節的な暑さに湿気が加わって起きたという。
高温、多湿という状態の時に寒冷前線が通過すると、大気の状態が不安定になり、強い雨が降ったり、強い風が吹いたりする。サンタカタリーナ州東部ではこれが高じ、竜巻の発生に至ったという。
防災局では、現地から寄せられた被害報告や、レーダーや衛星からの画像解析により、同州が暴風雨に襲われた事や、午後4時57分頃にチンボー市を竜巻が通過した事が確認できたとしている。
寒冷前線通過に伴う暴風雨はチンボー市以外の市でも、土砂崩れや洪水、倒木などの被害をもたらした。また、土砂崩れによって送水管が壊れ、断水が起きた地区もあった。
チンボー市での被害は当初、局地的な突風と見られていたが、その後の調査で竜巻と断定された。