■訃報=和柔整体法の中田定和さん

中田定和さん
中田定和さん

 独自に研究を重ねて「和柔整体法」を編み出し、サンパウロ市ヴィラ・マリアーナ区で診療所「中田東洋医学院」を経営していた中田定和さん(なかた・さだかず、一世、兵庫県)が、昨年12月24日未明にサンパウロ市内の自宅で病後から来る老衰のためなくなった。行年86歳。
 定和さんは3年ほど前から胃を悪くしたほか、心筋梗塞や前立腺肥大で手術が続いていた。昨年4月頃から自宅療養に移し、介護士から三交代で介護を受けつつ最期は家族に看取られて息を引き取ったという。
 定和さんは1960年に渡伯。87年からブラジル東洋医学振興会(ANDEMO校)の鈴木朝冶(すずき・ちょうじ)元会長のもとで、整体や整骨の技術を2年間学び、同校専任講師を経て、アクリマソン区に治療室を開設した。
 95年にリオ州の指圧・整体の州公認資格を取得。翌年に「中田東洋医学院」を創設した。後に、大阪の青龍整体宗家で研修し、鈴木式柔療法を発展させた和柔整体を確立した。
 著書『腰痛の決め手 和柔整体 実践と理論』をパシフィック・ウエスタン大学に論文として申請。2002年に論文が認められ、同大学の総合健康科学の東洋医学で博士号を取得した。

 

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