《ブラジル》航空便運休が500本超す=コロナなどの流行で人員不足=隔離を最短5日に短縮

搭乗を待つ乗客達(Marcelo Camargo/Agencia Brasil)

 オミクロン株による新型コロナの感染拡大とインフルエンザの流行で乗務員が不足し、航空便欠航が起きている。ショッピングセンター内の店が営業時間短縮を要請する例や店員のやりくりが困難となった飲食店なども出ていると8~11日付現地紙、サイトが報じている。
 新型コロナとインフルエンザの感染者急増で欠航便が出たのはアズル(Azul)とラタン(Latam)だ。
 アズルでは、新型コロナやインフルエンザに感染した操縦士や客室乗務員急増で、6日に5%、7日以降は10%の便が運休。10日までの運休は387便に上った。
 ラタンは9日47便、10日53便、その後も62便が欠航予定で、162便に影響が出ている。
 アズルでは1月の欠勤者がその前の12カ月間の平均の405%増え、休暇削減に同意した従業員へのボーナス支給で90%の運航を維持している。Gol、ラタンでも、従業員の5~10%がコロナに感染している。

 サンパウロ州消費者保護センターは両社に、運休便数や影響を受けた乗客数、今後15日間の運航予定を12日までに報告するよう命じた。
 コロナやインフルエンザの感染者急増の影響は各種業界に出ており、サンパウロ市エリオポリス病院では救急患者以外の受け入れを停止。残業やシフト変更で無理やり対応中の病院やホテルも増えている。
 また、ショッピングセンター内の店主協会の一つ、Ablosが9日、従業員の感染者が増え、数週間の営業時間短縮を要請する事を決めたが、ショッピングセンター協会やテナント協会は反対で、一時採用を増やして切り抜ける意向だ。
 飲食店などでも、従業員の2割が病欠し、人のやりくりが大変という店などが出ている。
 一方、各業界や州、市からの要請で、保健省は10日、新型コロナ感染者の隔離期間短縮を決定した。無症状者や24時間無症状の軽症者は感染確認後5日目の検査陰性で、最低限24時間症状がなく7日目を迎えた人は8日目に隔離が解かれる。5日目の検査での陽性者は10日間、7日目も症状がある人は最低10日間の隔離となる。また、今月中に2800万回分の検査キットを配布する事も約束した。

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