小児用コロナワクチン=国民の約8割が接種に賛成=約6割「大統領が計画を邪魔」=全国で接種続々はじまる

接種第1号のダヴィ君(Governo de Sao Paulo)

 5〜11歳児に対するコロナワクチンの接種が始まっている。ダッタフォーリャの世論調査によれば、国民の約8割がこれに賛成しており、約6割はボルソナロ大統領が「子供へのワクチン接種計画を邪魔した(遅らせた)」との意見を持っていることも判明している。17、18日付現地紙、サイトが報じている。

 ダッタフォーリャが12〜13日に行った調査では、79%が5〜11歳児へのワクチン接種に「賛成」で、「反対」は17%、「わからない」は4%だった。回答者の29%は同年齢層の子供がいると答えた。
 女性は「賛成」が83%、男性では75%。「反対」は男性22%に女性13%だった。「反対」は、35〜44歳(22%)、「高卒」(21%)、「富裕層」(28%)で高かった。
 「賛成」が最も多い地域は南東部で、83%が賛成。北東部は78%、中西部/北部は77%、南部は72%となっている。
 また、パンデミックの最中に「子供を学校に行かせるべきか」は意見が割れており、「行かせるべき」が53%、「行かせるべきではない」が44%、「わからない」が4%だった。
 「ボルソナロ大統領は子供への接種計画を邪魔したか、手助けしたか」との問いには、国民の58%が「邪魔した」と回答。「手助けした」の25%を大きく上回った。「どちらでもない」は2%、「わからない」は14%だった。
 「邪魔した」と答えた人は大卒66%、60歳以上64%、低~中所得者(2〜5最低給与)61%、女性61%だった。「手助けした」は福音派36%、高所得者層(10最低給与以上)32%、男性32%、45〜59歳30%、高卒以下28%だった。

 5〜11歳児の接種者第1号は、14日にサンパウロ市クリニカス病院で接種を受けたシャヴァンテ族のダヴィ・セレムラミエ君(8)で、以後、各州で続々と接種が進められている。
 15日はアマパーやバイア、セアラー、エスピリトサント、マラニョン、マット・グロッソ・ド・スル、ミナス・ジェライス、パラー、パライバ、ペルナンブッコ、リオ、リオ・グランデ・ド・ノルテ、サンタカタリーナ、サンパウロ、セルジッペ、16日は連邦直轄区、17日はアクレ、アラゴアス、アマゾナス、ゴイアス、マット・グロッソ、パラナ、ピアウイ、ロンドニアで始まり、リオ・グランデ・ド・スル州は19日、トカンチンス州は20日が有力視されている。ロライマは日程未定だ。また、リオ市とサンパウロ市は17日から始まった。
 接種は障害や基礎疾患を持つ子供から始まり、次が先住民やキロンボ、重症患者が周囲にいる子供の順で、それ以外の子供たちは11歳から5歳まで年齢順に接種を受ける。
 接種には処方箋は不要だが、障害や基礎疾患がある場合は診断書や薬の処方箋を持参して証明する必要がある。保護者が同伴できない場合は、親の同意書も必要となる。
 接種は2回で、初回接種から8週間後に2回目が行われる。3回目が必要か否かは現時点では不明だ。
 ワクチンの量や濃度は大人より少なく、国家衛生監督庁(ANVISA)が安全性を保証している。 

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