《ブラジル》小児科学会がビア・キシス下議訴える=小児用接種巡る情報漏洩で

ビア・キシス下議(Billy Boss/Câmara dos Deputados)

 ブラジル小児科学会(SBP)が17日、小児用の新型コロナワクチン使用を擁護している小児科医の情報を漏らした嫌疑で、ビア・キシス下議(社会自由党・PSL)を捜査するよう、連邦検察庁に訴えたと同日付現地サイトが報じた。
 キシス下議はボルソナロ派の議員で、下院の憲政委員会の委員長も務めている。彼女は、5~11歳児への新型コロナワクチンの接種にも公に反対している議員の一人た。
 小児用のワクチン接種にはボルソナロ大統領も大反対で、国家衛生監督庁(Anvisa)が同年齢層へのファイザー社製ワクチンの使用を認めた直後、Anvisaの理事達の情報を提出させただけでなく、その情報を漏らしている。

 ボルソナロ大統領の支持者の中には、同庁の理事や職員、その家族への殺害予告を行った人物もおり、連邦警察の捜査対象となっているが、SBPも検察庁に対し、「キシス下議の行動は懲罰を逃れられるものではない」と明記した文書を提出している。
 キシス下議が漏らした情報は、小児科医3人の納税番号やメールアドレス、携帯電話の番号だ。SBPは、これらの情報がSNSで公開された事で、医師達が危険な立場に立たされたと訴えた。3人の医師達は情報公開後、大統領支持者らからの批判や口撃、脅迫などを受けている。
 医師達の情報は、保健省に提出されたものだったが、その後に大統領やキシス下議によって公開され、キシス下議自身が、情報を公開した事を認める発言を行っていた。

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