元ブラジル・サッカー代表のロビーニョことロブソン・デ・ソウザ被告(37)が19日、イタリアで起こした集団強姦罪で受けた9年間の実刑判決への上告を拒否された。これで刑は最終確定となる。19日付現地サイトが報じている。
この事件はロビーニョがイタリアの名門ACミランに在籍していた2013年1月に起きたもので、ミラノのナイトクラブで出会った22歳のアルバニア女性を同行していた友人のリカルド・ファルコ被告と一緒になって酔わせ、強姦行為に及んだとされている。
この件では、ロビーニョが携帯から送った「おい、彼女は何が起きているかわからないくらい泥酔してるぞ」というメッセージや、「彼女の口の中に君が男性器を入れたのを見たぞ」という、友人がロビーニョに宛てたメッセージなど、有罪が避けられないことを予想させる有力な証拠が提出され続けた。
同件の判決は2017年の第1審からずっと有罪で、最後の綱だった(最高裁に相当する裁判所への)上告も拒否された。これで判決が覆る可能性はなくなり、ロビーニョと友人への刑が確定した。
だが、ブラジルの法律ではブラジル生まれの人を同件のような罪状で他国に引き渡すことを禁じている上、両国間の条約によると、イタリアの裁判所での判決はブラジル国内で適用されないため、既に帰国したロビーニョらは国外に出ない限り逮捕されない。
ロビーニョはこの事件の後もサッカーを継続し、ブラジル、中国、トルコなどでプレー。2015年のコパ・アメリカでは代表復帰し、2017年には代表としての100試合目の出場も果たしていた。
2020年にトルコのバシャクシェヒルを退団し、キャリアを始めたサントスへ復帰入団する予定だったが、同件の裁判で有力な証拠ありと報じられたことでサントスが契約破棄を発表。以来、サッカー選手としての活動は実質的に停止していたが、これで現役継続は絶望的となった。
ロビーニョは18歳だった2002年にサントスで鮮烈なデビューを飾って注目され、レアル・マドリッドやマンチェスター・シティといった欧州の強豪で活躍。2006、10年のW杯にもフォワードのレギュラーとして出場していた。