《リオ市》ファヴェーラで大型捜査=UPP再創設で平定目指す

 リオ州が19日朝、2008年に導入した軍警の平和維持駐留部隊(UPP)設置計画を改革した「統合都市計画」を実行に移すための活動を開始した。19日付現地サイトが報じている。
 リオ州が19日に始めたファヴェーラ平定の第1号はリオ市北部のジャカレジーニョで、警察官1200人が導入された。同地区は麻薬密売組織が支配しており、2021年5月の捜査では28人の死者が出て、国際的なニュースになった。
 もう一つ対象となったのはリオ市西部イタニャンガー地区のファヴェーラ、ムゼマで、こちらは犯罪者の民兵組織ミリシアの支配地域だ。ここは、2019年に違法建築のビル2軒が倒壊し、24人の死者が出たことで知られている。
 この日の捜査では、ジャカレジーニョで2人、ムゼマとその隣のファヴェーラで30人が逮捕されるなどの効果を見せた。

 リオ州によると、このジャカレジーニョとムゼマでの捜査は、2021年5月に公表された、UPPを再設置してファヴェーラに平和的安定をもたらす計画の第一歩だ。
 統合都市計画では、リオ市内にあり、コマンド・ヴェルメーリョ(CV)などの犯罪組織が支配する大型ファヴェーラ6カ所にUPPを再設置することで犯罪組織の活動を抑制する予定だ。
 今後の捜査対象は、サンタクルス区のセザロン、コパカバーナ/イパネマ区のパヴォン・パヴォンジーニョ/カンタガロ、マレー区、リオ・ダス・ペドラス区となる。
 ファヴェーラの平和的社会占領計画は、2008年のUPP設置以後、前進していたが、UPPの警官による犯罪行為などで計画が中断していた。

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