《サンパウロ州》子供向けの接種を本格化=コロナバックの承認受け

コロナバックによる接種第1号のモレイラ君(20日付G1サイトの記事の一部)

 サンパウロ州のジョアン・ドリア知事が20日、国家衛生監督庁(Anvisa)による6~17歳児へのコロナバックの接種承認を受け、5歳以上の子供向けの接種日程を発表。同日中に100人の子供へのコロナバックによる接種も行ったと同日付G1サイトなどが報じた。
 同州政府は当初、基礎疾患などがない子供へのワクチン接種は2月から本格化としていたが、Anvisaがコロナバックの使用を認めた事で、20日から子供向けの接種を本格化させた。
 20日から接種が始まったのは9~11歳で基礎疾患や障害のない子供達で、30日までに初回接種を終了する予定だ。5~8歳で基礎疾患などがない子供への初回接種は、1月31日から2月10日までの予定だ。
 同州にはこの年齢層の子供が約430万人おり、5~11歳で基礎疾患などがある子供や先住民、キロンボ住民などの優先グループへの接種は14日から始まっている。優先グループも、2月10日までに初回接種を完了する予定だ。

 同州政府は20日、サンパウロ市西部の州立ブリガデイロ・ファリア・リマ校でコロナバックによるワクチン接種も行った。同校での接種第1号はカエタノ・モレイラ君(9)で、9~11歳児計100人がドリア知事らの立ち合いの下で初回接種を受け、写真にも納まった。
 子供向けの接種のためのコロナバックは1500万回分が確保されており、保健省が配布するファイザー社製ワクチンと併用する事で、5歳以上の子供への接種は大幅に加速される。ドリア知事は、21日以降は1日25万人のペースで接種を行う意向であることも明らかにした。
 コロナバックによる子供への接種には大人向けと同じワクチンを使用。初回接種から28日後に2度目の接種を行う。ファイザー社製ワクチンの接種間隔は8週間だ。
 サンパウロ州政府は19日、11月15日の18歳以下の集中治療室入院者は106人だったが、17日は171人で61%増えたと発表していた。
 同州保健局は州内約300の州立校と5千以上ある保健所で子供向けの接種を行う意向だが、サンパウロ市は医療従事者の派遣が困難として、保健所での接種のみとする方針を表明している。

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