《ブラジル》米国が不法入国ブラジル人を強制送還=未成年者含む211人

2020年7月15日、コロナ禍の中で米国へ陸路侵入を試みる違法移民たち(Foto fornecida por: Alfândega e Proteção de Fronteiras dos EUA)

 米国への不法入国を試みて身柄を拘束されていたブラジル人211人が、ミナス州ベロ・オリゾンテ市のコンフィンス空港に到着したと連邦警察が26日に発表した。同日付現地サイトが報じた。
 連警によると、強制送還されたブラジル人の中には未成年者90人が含まれており、中には10歳未満の子供もいるという。
 米国からの強制送還者を乗せた便は2019年の強制送還再開以来、51便目。今年は2便目だ。211人という数字は1回の送還者数としては最多だ。
 連警や児童・青年裁判所では未成年者の人身売買行為も起きていた可能性を懸念しており、家族構成やどんな方法で出国したのか、米国ではどのように扱われていたかなども調べる予定だ。

子供達も含めて200人以上が強制送還されたと報じる16日付G1サイトの記事の一部

 強制送還者の到着受入時には連警の他、ベロ・オリゾンテ市の児童・青年裁判所職員12人とベロ大都市圏ペドロ・レオポルド市の裁判所職員6人も立ち会った。211人は空港が用意した食事で腹を満たした。
 米国から強制送還されたブラジル人の内、ロンドニア州在住の一家は、ブラジルでは食べていけないため、よりよい生活を求めて米国入国を試みたと説明。極寒の中なのに渡されたのはアルミ製シートだけで、所持品は捨てられたとか、夫婦と5歳の娘はばらばらにされ、家族と話す事もできなかったと、米国での10日間の体験を話したが、地元に戻る方法がないと途方に暮れている。 
 また、夫や2人の子供と共に送還されたミナス州出身の33歳の女性は、食事は劣悪な上、非常に寒く、体調を崩す子供達もたくさんいたが、収容所では何もしてくれなかったと語っている。

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