聖南西教育研究会(浅沼みどり会長)は1月23日、聖南西教師合同研修会をピラール・ド・スール文協会館で開催した。研修会には教師16人と保護者、文協役員ら9人が参加。ブラジル日本語センターの教務主任兼研修コーディネーターの鶴田広子氏が講師として参加し、グループワークを通じて各校の「魅力」を見つめなおした。
グループワークでは、教師、文協役員、保護者三者混合の班を作り、自校の特徴や活動内容、教育方針、魅力を具体的な文章にし、「学校紹介」を作成した。
保護者のゴエス・バウキーリャさんは「子供が日本語学校に通う様になって甘えることが減った。太鼓部や陸上部などで色々な経験ができる点も魅力」と話し、コロニア・ピニャール在住の山田ファビオさんは「子どもがインターン先を探していたが、日本語ができることが決め手となり、今はそこで仕事をしている」と日本語習得のメリットを挙げた。
カッポン・ボニート日本語学校の上村千代子教諭は「自校の魅力を見つめ直していく中で、長年悩んでいた学校ポスターの作成にも目処がつきました」と語った。「学校紹介」はブラジル日本語センターのサイトに掲載される。
グループワーク後、教師8人が手作りのデジタル教材を発表し、地区内の教師であれば共有使用してもよいことを確認。鶴田氏は「教材は大事な個人財産でもある。共有使用の取り組みは凄いこと」と驚きを露にした。
同地区ではこれまで個人で作った教材を希望者には無償で共有・提供してきた。研修会に参加している一人の教師は「教師それぞれに得手不得手や個性があるので、地区の教育活動は皆で協力し補い助け合っています」と語った。
研修会終了後、鶴田氏は「教師と文協と保護者の協力関係があれば、課題は解決可能。聖南西は良い関係が作れているので、今後も継続していってほしい」と総括した。