《ブラジル》1日の感染者30万人弱=死者も8月以来の千人超え=9連邦自治体でICU逼迫

死者の7日間平均の推移を示すグラフ(3日付エスタード紙の記事の一部)

 3日、オミクロン株による新型コロナの新規感染者は、30万人弱で新記録を更新。死者も昨年8月以来の1千人超えなど、予断を許さない状況だと3、4日付現地紙、サイトが報じた。
 3日に発表された感染者数や死者数、オズワルド・クルス財団(Fiocruz)による集中治療室(UTI、日本ではICU)使用率の報告書などは懸念を高めた。
 3日の新規感染者は29万8408人で、1月28日の26万9968人を大幅更新。感染者累計は2609万1520人に、2日は18万人を切った7日間平均も18万9526人に急増した。
 3日の死者1041人は昨年8月18日以来の千人超えで、累計は63万1人、7日間平均は702人に増えた。死者数が61万から62万に増えるまでは61日かかったが、63万までは23日に短縮。7日間平均の700人超えは8月26日の703人以来だ。

 感染者の7日間平均は1カ月前の22・6倍、死者の平均は7・3倍だから、死者の増加速度は感染者ほどではない。だが自宅隔離や入院中の感染者が11%の285万9013人に急増しているのも気がかりだ。
 予防接種進展とオミクロン株の特性故、重症者や死者の増加率は抑えられているが、1月31日現在のUTI(ICU)使用率が80%超の連邦自治体は9、州都も13に増加。
 特に逼迫しているのは103%のマット・グロッソ・ド・スル州、97%の連邦直轄区、91%のゴイアス州、109%のカンポ・グランデ、97%のブラジリア、95%のリオ、92%のクイアバ、91%のゴイアニアだ。
 現場の専門家は入院者や死者の大半は未接種者か接種未完了者とし、接種や接種完了をと呼びかけている。大半の自治体は必要に応じて病床を増やしているが、病床の空きを待つ患者も増えている。

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