在外邦人にネット投票を=林外務大臣に2万6千署名提出

発起人3人に代わり林外務大臣に署名を手渡すChange.orgスタッフ(Change.org Japan提供)
発起人3人に代わり林外務大臣に署名を手渡すChange.orgスタッフ(Change.org Japan提供)

 日本政府に対し在外ネット投票制度導入を求める署名運動が行われ、2万6千27筆が集まった。運動代表者が1月31日、林芳正外務大臣へ書名を手渡した。
 署名運動の発起人は、子田稚子さん(こだ・わかこ、米国在住)、田上明日香さん(たがみ、イタリア在住)、ショイマン由美子さん(ドイツ在住)の3人。去年11月4日にオンライン署名サイト「Change.org」で呼びかけをはじめた。
 ショイマンさんは林大臣に対し「今年行われる参議院議員選挙で、日本国内での運用に先立って、在外ネット投票を試験導入してみて欲しい」などと要望を伝えた。
 林大臣は「時代が変化しており、選挙制度にも見直しが必要になってきている。制度を所管する総務省や、デジタル庁と情報を共有し、しっかり後押ししていきたい」と前向きな姿勢を示した。
 署名運動では「国際郵便が停止していて郵便投票が出来ない」「在外公館投票したいが、公館周辺の治安が悪くて投票に行きづらい」など在外投票にまつわる様々なトラブル事例の報告も寄せられた。ショイマンさんも前回の衆院選では、往復10時間かけて在外公館へ赴いた。田上さんも郵便投票を試みたが、郵便事情が悪く断念した経験があるという。
 米国在住の子田さんは在外公館のある州に住んでいるが、すべての州に在外公館があるわけではなく、「コネティカット州やニュージャージー州はNY州に来なければならず、行く気はあるけれど、交通費や時間を考えると足が遠のくという声を多数頂いている」と現状を説明した。

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