新型コロナ感染症で重度の肺炎を起こし、4日間入院後、自宅に戻った女優のエリザンジェラ(67)が、新型コロナの予防接種は受けていなかった事や現在も酸素吸入を必要としている事などを明かしたと3日付G1サイトなどが報じた。
エリザンジェラは1月12日に体調を崩してリオ州グアピミリン市の市立病院で受診。新型コロナに感染した事が判明したが、投薬後、自宅に戻った。
だが、症状が悪化して1月20日に再び受診。重度の肺炎を起こしている事や血中酸素が極度に低下しているから入院が必要と判断され、集中治療室に入院したが、医師が施した措置が適切だったため、身体機能を補うための機械につなぐには至らなかった。
また、この時点の検査では既に新型コロナウイルスは検出されなくなっていたという。
22日には肺の機能を回復させるため、軽い運動を行う許可が出たが、疲労感が強く、運動どころではなかった。それでも、23日午後には退院許可が出て、自宅に戻った。
だが、退院時もまだ血中の酸素濃度が低いため、呼吸を楽にするために必要に応じて酸素を使うよう、医師から命じられた。
エリザンジェラは退院から10日余り経った3日、俳優でジャーナリストのトニー・ジ・カルロとネット上で対談し、現在も酸素が必要である事や新型コロナの予防接種を受けていなかった事などを明らかにした。
新型コロナのワクチン接種は感染そのものを完全に防ぐ事はできないが、重症化する例や死亡する例は相当程度、防ぐ事ができる。
また、現在猛威を振るっているオミクロン株は感染力が強く、接種完了者や既に感染した人も感染する例が報告されているが、補強接種を受けると感染抑制効果が高まる事も確認されている。
また、医療の現場からは、重症化して入院したり、死亡したりするのは、基礎疾患や障害を持っているか、様々な理由で免疫力が低下している人と、未接種または接種未完了者が多いとの報告も届いている。
なお、エリザンジェラは新型コロナに感染する前に肺気腫を患っており、2019年8月には慢性閉塞性肺疾患(COPD)の治療のため、リオ州山間部のテレゾポリス市で入院している。彼女のマネージャーは、既往症が新型コロナ感染症の予後を重くした可能性があると見ている。
新型コロナのワクチン接種に反対し、深刻な新型コロナ感染症の後遺症に悩むエリザンジェラのケースは、否定主義の新たな道標となっている。