パラー州ベレン市コッケイロ地区の日系プロテスタント教会、アマゾニア福音キリスト教会(ICEA、久光ジョズエ牧師)が1月30日、新教会堂の落成式を行った。新教会堂は、2018年9月に着工したが、コロナ禍により工期を大幅に延長、3年4か月かかっての完成となった。
新教会堂は一部2階建、間口20メートル、奥行き21メートルの広さ。収容人数は400人。太陽光発電設備を備え、クーラーの使用が続いても光熱費が大きくかからない様になっている。
9時半から始まった落成式には、200人を超える信者が慶祝に訪れた。教会創立50周年のお祝いも同時に行われ、創立当時の信者等に記念品が贈られた。
ICEAの歴史は、カナダ日系二世の内田アン伝道師が1964年にベレンへ派遣され、当時ピメンタ栽培農家が45家族ほど集まっていた、日系集団地コッケイロ地区で布教活動を開始したところから始まる。
1970年にICEAが正式に設立され、2020年には創立50周年を迎えていたが、コロナ禍で記念式典は中止されていた。
創立メンバーの四釜ちょうさん(107、1933年渡伯)はこの日出席できず、浅田ちか子さん(90)が代表して記念品を受け取った。
久光牧師は1986年にサンパウロから派遣された日系3世。教会の信者数は、200人程で、日系人の割合いは50%を占めている。また、教会創立者の内田アンさんがコッケイロ地区で伝道を開始した1960年代当時の思い出を著した「アマゾンの土の器」もこの日刊行された。
ICEAの敷地内には屋内スポーツ場が整備されている。汎アマゾニア日伯協会が室内サッカークラブやバレーボール北伯日系大会を催す際には、毎回施設を無料提供し、日系社会との絆を伝統的に守っている。