《ブラジル》2週連続で感染者が減少=死者はまだ増加傾向続く=入院者に占める高齢者増加

オミクロン株で予後が長引く人増加の可能性ありと報じる8日付フォーリャ・デ・ペルナンブコの記事の一部

 6~12日(感染学上第6週)の新型コロナの死者は前週比で18・3%増えたが、感染者は前週比で24・3%減り、前週の3・6%減に続く前週比減を記録した。
 12日現在の感染者は前日比14万234人増の2742万5743人で、6~12日の感染者95万2470人は1月22日以来の100万人割れだ。7日間平均は13万6067人で、18万9526人だった3日以降、連続下降中だ。
 この傾向は前日比で5万4220人増だった13日も続き、7日間平均は13万5279人となった。
 他方、6~12日の死者は6246人で、7日間平均は892人となった。7日間平均は11日の951人より低いが、同週の死者は前週比で18・3%増加。今年の死者は1月2~8日の前週比で22・2%増の後、124・3%、77・0%、103・4%と急増したが、1月30~5日は41・8%、6~12日が18・3%と減速し始めた。
 13日現在の死者は前日比で314人増の63万8362人で、7日間平均は881人に微減。ただし、2週間前の7日間平均と比較すると大半の州が15%以上増え、増加傾向が続いている。

 ブラジルでの感染者急増は感染力が強いオミクロン株による感染拡大が最大要因で、同株より感染力が強い同株亜種のBA.2も確認済みだが、補強接種進展などで感染速度は落ちている。病床使用率はまだ高めだが、リオ市では入院者が減り、コロナ用の病室を減らす病院も出始めた。
 接種完了者の場合、オミクロン株は喉や鼻がやられ、発熱する程度か無症状で終わる例が多く、死者の増加率は感染者のそれより小さい。
 だが、新型コロナはウイルスが検出されなくなっても疲労感や集中力欠如、呼吸困難、腎臓障害などで悩み、継続したケアが必要な人が多く、要注意だ。
 また、他の年齢層でも補強接種が進んでいる事と補強接種から時間が経った事とで、入院者に占める高齢者の割合が再び高まっているのも気がかりだ。
 そういう意味で、高齢者への第4回目の接種を始めた州や全年齢層への第4回目の接種実施を宣言した州もある。だが保健省は、12歳以上で免疫力の低い青少年への4度目の接種を認めるに止めた。

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