《ブラジル》値上がりが著しい学用品=幼児用はIPCAの3倍

 初等、中等教育課程では大半の学校が2月から対面授業を再開した。新学年開始時に父兄が頭を痛めるものの一つの学用品は、政府の公式インフレ指数でもある広範囲消費者物価指数(IPCA)を上回る率で値上がりしている事が判明と16、17日付現地紙、サイトが報じた。
 最も値上がりしたのは幼稚園で使う学用品で、昨年比で30・1%も値上がりしていた。これは、1月までの12カ月間のIPCAの10・38%のほぼ3倍だ。
 小中学校に当たる初等教育課程の学用品は24・3%、高校にあたる中等教育課程の場合は13・5%の値上がりで、幼児用ほどではなかった。だがいずれにしても、値上がり率はIPCAを大幅に上回っている。

 この調査は、ブラジル小売エグゼクティブ協会(Ibevar)が、サンパウロ市にある各課程の学校が要請した学用品のリストを基に行ったものだ。
 値上がりが最も著しかった品目は、シャープペンの69・3%や粘土の57・0%、筆入れの53・7%で、クレヨンの29・6%や厚手の表紙が付いたノートの29・0%、色鉛筆の20%、サインペンの10・4%なども、新学年開始までにどうしても揃えなければならない品物だけに家計を圧迫する。
  Ibevarによると、調査した40項目の内、32項目は昨年より値上がりしていたが、5項目は値下がりしたという。残りの3項目は目立った値動きがなかった。
 ノート類の値上がりはセルロース、消しゴムの値上がりは天然ゴムや原油のように、学用品の値上がりには国際的なコモディティ価格の上昇も影響しているようだ。

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