ブラジル日系熟年クラブ連合会(熟ク連)の第43回定期総会が1月28日、サンパウロ市リベルダーデ区の同連合会福祉センターサロンで対面とオンラインを合わせて開催された。役員改選で初の女性会長、辺原良子さん(えばら・よしこ、二世)が選出された。オンライン参加した辺原新会長は「私には大変重い役どころですが、皆さんのお力を借りて一緒に苦労し、乗り越えていきたいと思います」と抱負を語った。
熟ク連会報『老壮の友』2月号によると、辺原さんはサンパウロ州カッポン・ボニート出身で、1973年にサンパウロ大学生化学薬学部を卒業。サンパウロ州パウリセイア市で薬局を25年間経営後、サンベルナルド・ド・カンポ市役所の険衛生管理課に務めた経験があるという。熟ク連では、傘下団体のサンベルナルド松寿(しょうじゅ)会会長や熟ク連副会長も歴任していた。
定期総会には、対面とオンライン合わせて14クラブから22人が出席。上野美佐男前会長のあいさつに続き、2021年度事業報告、同年度決算報告と健康保険部門の決算報告が行われ、承認。22年度事業計画案、予算案も承認された。
役員改選では、辺原さんを会長とする唯一のシャッパが読み上げられ、満場一致で承認。初の女性会長が誕生した。任期は22年度、23年度の2年間で、理事11人、正監査3人、補監査3人の計17人で運営される。
その後、以前からの懸案事項だった22年度の支部年会費支払いについて話し合われたが、引き続き検討事案として持ち越された。また、支部脱会など会員減少の問題も報告された。
3期6年で任期満了となった上野前会長。任期中の活動を振り返り、「熟ク連加盟クラブと本部との交流を深めるため、特に地方のクラブの例会に参加して意見交換するなど、熟ク連の活性化と加盟クラブの増強に努めたつもりです。しかし、現状は厳しく、老人は増えても老人会会員は減少するばかりです。このような状況の中で、初めての女性会長として二世の辺原さんが会長に就任されました。熟ク連の会員の7~8割が女性会員で二世の方々です。大いに新しい風を吹き込んで改革し、活性化を促進していただきたい」と期待を寄せた。
なお、熟ク連では今年の各種活動について、3月13日に開催が予定されているオンライン・カラオケ大会などコロナ対策を徹底し、各教室も出来る範囲で実施していく考えを示している。