首都ブラジリアで2月25日、在ブラジルG7大使(米国、ドイツ、フランス、英国、イタリア、日本、カナダ)、欧州連合(EU)大使、ウクライナ大使らが、同日に米国ニューヨークで開かれた国連安全保障保理事会に合わせて会合を行い、ロシアのウクライナ軍事侵攻について協議。ブラジルへロシアに対して反対姿勢をとるよう要請した。
会合に出席した林禎二駐ブラジル日本国特命全権大使は、ロシアのウクライナ軍事侵攻は、ヨーロッパでの「紛争」の枠を超えた「国際問題」であるとし「このような国際法違反を無視すればアジアや中南米など、ほかの地域でも同様な事が起こりうる」とロシアの行動の危険性を訴えた。
イグナシオ・イバンンニェス在ブラジルEU大使は「G7を含めブラジルも『民主主義』国家だ。ブラジルからもロシアの軍事侵攻への反対を表明してくれることを望む」とブラジルへの要望を述べた。
フランスのブリジット・コレ大使は、同日の国連安保理でのロシア非難決議に関して「ブラジルもこの決議について賛成してくれる事を望む」と述べた。
ドイツのハイコ・トムス大使は「ブラジルが非常任理事国に選出された際に、いくつかの優先事項を挙げた事を思い出してほしい。最優先事項は、国連憲章と国際法の原則の擁護であったはず。ロシアを支持することは宣言に反する」と訴えた。