《サンパウロ州》開放空間でマスク着用解除?=州政府が来週にも判断発表へ

ドリア知事(Sergio Andrade/Governo de Sao Paulo)

 ジョアン・ドリア・サンパウロ州知事は3日、同州でも開かれた場所でのマスク着用義務解除などを検討していることを明かした。3、4日付現地紙、サイトが報じている。
 サンパウロ州は昨年の11月にマスク着用義務解除の検討を始めたが、その直後に南アフリカ起源のオミクロン株が確認され、12月にはサンパウロ市でも同株の市中感染を確認。この時点で着用義務解除は流れた。
 オミクロン株による感染者や入院者、死者の増加は1~2月も続いたが、感染者は2月第2週から、死者も第3週から前週比割れとなり始めた。第4週には2週間前比の死者が27・5%減り、死者減少が確認された。
 これらを受け、2日にはロシエル・ソアレス州教育局長が、学校でのマスク着用義務解除を検討し始めたことを明らかにした。学校では少なくとも3月一杯はマスク着用が義務付けられており、義務解除が認められれば最短で4月1日から有効となる。同局長は「段階的な解放」を求めており、「初めは開かれた場所からだが、調査の結果に従って拡大したい」と語っている。

 ドリア知事の3日の発言はこうしたことなどを受けたものだが、「まだ何も決めていない。良い期待感があるのみだ」と語るにとどまっている。
 全ての決定は科学委員会での判断次第だ。同委員会コーディネーターのパウロ・メネゼス氏は2月末、「感染者や死者減少といった良い兆候は見られるものの、時期尚早」として義務解除の判断を見送っている。
 サンパウロ州政府は8日開催の科学委員会の結果を基に方針を決め、9日に行う予定の記者会見で発表する見込みだ。
 「開かれた空間でのマスク着用解除」はリオ市などでも採用されている。リオ市では7日の会議で全ての空間でのマスク着用義務解除を決める見込みだ。
 また、連邦直轄区では3日、7日から開放空間での着用義務を解除すると発表。サンタカタリーナ州も同日、6~12歳児の学校での着用は任意とする方針を明らかにした。

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