ブラジル沖縄県人会(高良律正(りつただ)会長、AOKB)の第85回定期総会が2月20日、オンライン上で開かれ、各支部代表や会員ら約60人が参加した。高良会長は関係者へ感謝の気持ちを表しながら、今年度の年間行事や本部会館改修工事等について、新型コロナ感染状況を踏まえたうえで具体化していく考えを示した。
総会は先亡者への黙とう、高良会長のあいさつに続いて、同会長が2021年度年間行事を報告。コロナ禍で対面での年間行事はほとんど行われなかったが、昨年10月の創立95周年式典や「世界のウチナーンチュの日」のイベント等をオンラインで開催したことに触れた。また、沖縄文化センター(CCOB)と県人会本部会館の雨漏り等による改修工事の必要性も説明し、今年度に実施していく考えを示した。
AOKBの21年度会計報告が行われ、収入58万8454・63レアル、支出72万4563・54レアルで、前年度繰越金(70万8671・24レアル)を加えた57万2562・33レアルが次期繰り越しとなった。CCOBは収入14万2639・37レアル、支出14万2370・69レアルで、前年度繰越金(1万9694・96レアル)を加えた1万9963・64レアルを残高として計上し、ともに承認された。
22年度の行事提案では、第14回フォーラム(5月)、琉球民謡コンクール、慰霊祭(ともに6月)、婦人連合合同芸能祭(7月)、古典音楽コンクール、琉球舞踊コンクール、世界のウチナーンチュの日(ともに10月)、経営者ミーティング(11月)等が挙げられた。
22年度の会費は、昨年度と同じ100レアルで据え置かれることで承認。22年度予算案は、AOKBが収入44万3500レアル、支出51万7500レアル。CCOBは収入14万4300レアル、支出14万9600レアルでそれぞれ承認された。
22年、23年度が任期となる評議員選挙では、45人の正評議員と15人の補充評議員の計60人が発表され、拍手で承認された。
その他の項目ではサント・アンドレ支部の宮城あきら氏が、松林要樹監督のドキュメンタリー映画『オキナワサントス』のブラジル国内での上映会について、3月か4月頃を皮切りに各支部で行う予定であることを説明。高良会長も「我々、ブラジル沖縄県人の歴史を決して忘れてはならない」と述べ、上映会実現の大切さを強調した。