サンパウロ市リベルダーデ区の和食レストラン「エスパッソ和」などの外食店経営事業、日本からの食品輸入事業を行うヤマト商事が2月1日、経営代表者を創業者の髙木和博さんから本田総一郎さん(32、東京)に交代した。18日、本田新社長らが当紙編集部を訪れ、今後の抱負を語った。
本田新社長は髙木前社長の娘の南帆さん(なほ、31、神奈川)の夫にあたる人物。社長就任以前は、実父が創業した賃貸専門の内装業会社で取締役を勤めていた。「ヤマト商事の現在の売り上げは創業者の髙木が築いたもの。これからは新規の売り上げ獲得に注力し、自身で業績を築き上げていきたい」と今後の抱負について語る。
ヤマト商事では現在レストラン部門の売り上げと輸入食品部門の売り上げがおよそ半々となっており、レストラン部門をより強固なものにしていき、輸入量増加と自社での食品製造を進めていく方針だ。
食品輸入部門についても「高清水(日本酒)や伊藤園のお茶、ひかり味噌、マルトモの鰹節、ヤマダフーズの納豆など我々しか取り扱っていない『日本食のインフラ』となる商品がある。こういった独自に取り扱う商品と共に波及的に他商品の売り上げを伸ばしていきたい」と述べた。
本田新社長と共に経営を支えていく南帆さんは、帝国ホテルでの5年間の勤務経験を活かし、接客サービスの向上を図っていくという。「ブラジルの気さくさを失わないよう、日本の『おもてなし』をうまく融合させたい」と語った。