地理統計院(IBGE)が11日、2月の広範囲消費者物価指数(IPCA)は前月比で1・01%上昇し、12カ月間の累計では10・54%増となったと発表したと同日付ブラジル国内サイトが報じた。
1月のIPCAは0・54%増、12カ月間の累計は10・38%増だった。市場の予想値は2月が0・95%、12カ月間累計も10・50%だったから、インフレは予想以上に加速中だ。2月の数字は昨年10月の1・25%増に次ぐ高率で、2月としても15年の1・22%増に次ぐ記録となった。
2月の物価は全部門で上昇し、調査対象377項目中、75%が値上がりした(1月は73%)。目立つのは教育の5・61%と食品・飲料の1・28%で、2月のインフレの57%を占めた。
教育費増は授業料値上げが原因で、IPCAを0・31%P押し上げた。値上がり幅は小中学校8・06%、幼稚園7・67%、高校7・53%、大学5・82%などだ。語学講座も7・29%値上がりした。サービス部門全体は1・36%増で、12カ月間では5・94%上昇した。
2月の物価を0・27%P上昇させた食品や飲料は、ニンジンの55・41%やジャガイモの23・49%、葉野菜の15・42%などが主要圧力となった。野菜や果物の値上がりには減産や肥料の値上がりが影響した。
燃料価格の据え置きで、2月の輸送・交通費は0・46%増で済んだが、家具・家電類は1・76%、衣類も0・88%上昇した。
12カ月間の累計では、ニンジン83・42%、挽いたカフェ61・19%、マモン57・24%、砂糖43・77%など、食品の値上がりが目立つ。燃料類も、ディーゼル油40・4%、車用ガス38・41%、エタノール36・1%、ガソリン32・64%、台所用液化ガス27・63%、台所用天然ガス29・36%、家庭用電気28・12%と大幅に値上がりした。
ウクライナ危機が当該地域からの原油や小麦、とうもろこしなどの輸出激減やコモディティ価格の高騰を招いた事や10日の燃料値上げの影響は3月以降に出る見込みで、年間インフレ7%、最高時の経済基本金利(Selic)14%との予測まで出始めている。