サンパウロ青少年殺人防止委員会(CPPHA)が2月24日、漫画冊子『Voltei pro mundao, e agora?(社会に復帰した。さあどうする?)』を発表した。
この漫画は少年院に入所中、または退院した青少年とCPPHAが協同で製作した。退院後に起きることや、どこでどのような支援を受ける事ができるかを案内する、再犯防止を目的とした内容となっており、同委員会HPから無料でダウンロードすることが出来る。
日本では、漫画は娯楽作品だけでなく、制度やサービスの説明の手段として用いられる事も多い。在日ブラジル人の多い地域では、ブラジルの人気漫画『モニカ』を使い、日本の小学校生活を案内する漫画『モニカフレンズ』が配布されている。
ブラジル日系社会には佐藤フランシスコ紀行氏の移民歴史漫画『BANZAI! História da imigração japonesa em mangá』などがあるが、CPPHAの様なブラジル社会の団体がこうした漫画の活用の仕方をしているのは珍しい。
漫画は共感に訴える力が強く、オズワルド・クルス研究所にも「科学教育におけるアニメ・マンガ・SF研究会(AMSEC)」があり、その力に着目している。
日系団体では、非日系人や若い世代へ活動を知らせるのに苦労しているところが多い。広報するにしても「漫画の力」は有用なので、ぜひ活用してみてはどうか。(天)