在クリチバ日本国総領事館(濵田圭司総領事)とアサイ市は2月9日、草の根文化無償資金協力事業における「アサイ市日本移民記念館展示スペース整備計画」の資金贈与契約を締結した。これにより10万6301レアル(約218万円)が供与され、同施設の展示活動に必要な機材が整備される。
同展示スペースは2008年の日本移民100周年記念事業として着工し、110周年記念の18年に完成した。日本式城の外観から「アサイ城」の名で親しまれ、観光名所となっている。
アサイ市は日本人移民が開拓した町で、日本文化が浸透している。今回の協力事業では、アサイ城を観光資源としてより活用し、アサイ市から他地域へ日本文化の普及を促進する目的がある。
署名式は、コロナ禍の世情を鑑み、オンラインで実施。濱田総領事は「これを機に、多くの人がアサイ城を訪れ、日本や日本人移民に対する理解を深め、ひいてはアサイ市の発展に繋がればありがたい」と期待を寄せ、ミシェル・アンジェロ・ボンテンポ市長は「資金供与は、日本と日本人移民への理解促進、町の観光開発にあたって非常に重要なものでした」と日本政府への感謝を述べた。
「草の根文化無償資金協力」は、開発途上国の非営利団体を対象とする、機材の購入や施設の整備を支援する日本政府の制度。支援を通じて文化や教育の発展と文化交流を促進し、友好関係と相互理解を増進させることを目的としている。