サンパウロ市東部の私立幼稚園で、チャイルドシートに固定された園児がトイレに放置されている映像などが拡散され、虐待事件として問題になっている。15、16日付現地紙が報じている。
問題となっているのは、サンパウロ市東部ヴィラ・フォルモーザ区にある幼稚園「コルメイア・マージカ」で、2週間ほど前から二つの動画がネット上で出回り、関係者らが騒動となっている。
同園の弁護士は、映像は本物だが、虐待の状況を映したものではないのに、そのように見えるように意図的に編集されていると抗弁している。
動画の一つでは、2歳児位の子供達2組がチャイルドシートに固定されたままでトイレの中に放置されている。もう一方には、4人の子供達が暗い部屋の中で置き去りにされて泣きじゃくっている姿が映っている。
これらの動画はネット上で拡散されて問題となった。また、先週末からはグローボ局などのテレビでも報道されて、全国的な問題となっている。14日、同園の壁は「人でなし」などの怒りの落書きで覆われた。
この騒動を受け、市警が現在、同園に対する捜査を始めている。市警には既に、被害を受けた園児の親たちから「目の近くにあざができていた」「体調を壊している」などの報告が寄せられている。
コルメイア・マージカでは2010年にも、保育時間中に気分が悪くなった生後4カ月の赤ちゃんが死亡する事件が起きていると報道されている。