連邦政府は景気浮揚を狙って、家計援助と消費活性化のため、年金生活者への13カ月給の前倒し支給と、勤続期間保障基金(FGTS)の引き落としを許可することを発表した。17、18日付現地紙、サイトが報じている。
連邦政府は17日、国立社会保険院(INSS)に登録している年金生活者に対する13カ月給を前倒しして支給すると発表した。13カ月給はボーナスに該当する。
13カ月給の支給は2回に分けて行われ、1回目が4月25〜5月6日、2回目が5月25日〜6月7日に前倒しされる。INSSの13カ月給の支払いは通常、8月と11月に行われている。
連邦政府によると、全国の年金受給者は3050万人で、13カ月給の支給総額は567億レアルとなる見込みだ。
他方、18日付連邦政府官報では、FGTSの引き落としを認めることが発表された。FGTSは労働手帳に登録されている正規雇用者に対する企業負担の退職金積立制度であるため、原則として、退職時や家屋購入時などの特別な時にしか引き出せない。だが今回は、1人当たり1千レアルの上限で引き落とすことが認められた。
FGTSの引き出しは4月20日から12月15日までで、以前の職場での休眠口座と現在の口座の双方から引き出せるが、上限は全部で1千レアルだ。
4月20日から引き出せるのは1月生まれの人で、連邦貯蓄銀行(CAIXA)が定めた日程に従い、2月生まれなら4月30日から、3月生まれなら5月4日からというように、誕生月に従って支払われていく。引き出しは任意で、引き出さなかった分はCAIXAの口座に戻される。
INSSの13カ月給とFGTSは共に、2021年末に承認された連邦政府予算案で確保されていた1500億レアルの投入予算だ。現在は昨年からの高インフレに続くウクライナ危機で家計が圧迫されているが、その中での景気刺激になることが望まれている。
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