ブラジルを代表する大女優のフェルナンダ・モンテネグロ(92)が20日付グローボ紙のインタビューで行った発言が話題を呼んでいる。フェルナンダは、ボルソナロ政権は「芸術文化を終わらせようとしている悲劇的政権」とし、「私たちは生きてカタコンベ(地下墓地)に葬られている」と切り捨てた。大統領支持者らは彼女を中傷しているが、彼女はブラジル唯一のオスカー女優で、役者では異例のブラジル文学アカデミーの永久会員。「国際女性デー」のアンケートでも「最も尊敬する女性」に選ばれたほどの人物だ。「それほどの女性を平気で批判できることこそ、彼女の発言が的をついている証拠」との声も。
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フェルナンダは1999年の米国アカデミー賞にノミネートされたが、今年は同賞に一人、ブラジル人がノミネートされている。短編ドキュメンタリー部門「僕の住むところ」でノミネートされたリオ出身のペドロ・コス監督で、米国人のジョン・シェンク監督との連名という形だ。授賞式は今度の日曜日の27日。決して目立つ部門ではないものの、ブラジル人にとってみればテレビでの授賞式中継の楽しみができた。
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ボルソナロ政権と芸能界の対立といえば、先週「学校で一番悪い生徒になる方法」のシーンが小児性愛に当たるとしてマリオ・フリアス文化局長が配信中止を求めていたが、少なくとも23日の午前中の段階では配信元のネットフリックスからは外されていない。「わいせつか検閲か」が問われているこの作品、どうなるか。