《ブラジル》88歳老婆が国際銃密輸組織の重鎮?!=兄は軍政時代の情報局トップという家柄=マリエレ事件の実行犯も利用

密輸した銃を手にポーズをとるイルマ容疑者(22日付G1サイトの記事の一部)

 【既報関連】連警や連邦検察庁などが米国当局の協力を得て15日に敢行した、国際的な銃密輸組織摘発の「フロリダ・ヒート作戦」で逮捕された88歳の女性の意外な素性に注目が集まり、報道合戦が連日続いている。
 20~22日付現地サイトによると、イルマ・ルストザ容疑者(88)は、15日に摘発された銃密輸組織の首領のジョアン・マルセロ・デ・オリヴェイラ・ロペス容疑者(通称カレッカ)の母親だ。
 この銃密輸組織は、2018年に起きたマリエレ・フランコ・リオ市議とその運転手殺害事件実行犯のロニー・レッサ容疑者も利用していた。同容疑者は2019年に逮捕されたが、その2日後、彼が銃を求めて接触してきた殺害請負人の一人である事に気づいたイルマ容疑者が、息子のロペス容疑者と話し合った記録も残っている。
 ロベス容疑者とイルマ容疑者の会話の内容の解析は現在も続いており、22日には、ロペス容疑者がふざけて「インターネットにジェネラル(将官)・イリス・ルストザの妹と書き込もう」と言ったため、イルマ容疑者が「やめてよ、マルセロ。イリスは捜索対象なんだから」と頼んだ事が報道された。

 イルマ容疑者の兄のイリス・ルストザ・デ・オリヴァイラ将官は1983~85年に陸軍情報局の責任者だった人物で、非合法な反政府活動家鎮圧工作を遂行したと見られている。現在は96歳。イルマ容疑者にはその他にも3人の姉妹がおり、彼女達の父親も軍人だ。
 イルマ容疑者は、米国から密輸した銃や弾をリオ市北部ヴィラ・イザベルの自宅に保管し、ロペス容疑者の顧客とも接触していた。レッサ容疑者も息子の顧客の一人で、彼女のところに来た際、警察に捕まりそうになったため、彼女の首筋を掴んで人質にみせかけ、自分の前に立たせる事で現場から逃げおおせたという事があったという。
 ロペス容疑者はレッサ容疑者に関する会話を消去するよう求めたが、イルマ容疑者が消去し忘れたために連警側の証拠として解析された内容の一部は20日に報道された。
 ロペス容疑者が米国在住のテオドロ・ジオヴァン容疑者とその兄弟のタッシオ容疑者らと銃の密輸を繰り返していた事は、2年前から明らかになっており、15日の摘発作戦に繋がった。
 連警によると、リオ州を中心とする麻薬密売者やミリシア、殺害請負人達は、少なくとも6年前から国外から密輸された銃を使っていたという。

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