《ブラジル》1ドル4・84レアルに=原油高で2年ぶりの安値

 23日、ドル安がさらに進み、終値が4・84レアルという、2年ぶりとなる安値になった。23、24日付現地紙、サイトが報じている。
 今年年頭から始まったドル安は、ロシアの軍事侵攻によるウクライナ危機に後押しされたここ1週間ほどでより顕著になり、21日には1ドルが5レアルを切った。ドル安はその後も止まらず、23日は2020年3月13日以来となる4・84レアルを記録した。今年に入ってからのドルは既に13・41%下がったことになる。

 23日のドル安は原油価格の急騰が招いたものだ。原油価格のバロメーターとなるブレント石油価格は、前日の1バレル111・83ドルから120ドル台に高進。その他のコモディティの国際価格も上がっている。
 現在のブラジルの経済基本金利(Selic)は世界でも有数の11・75%で、国外からの投資が増えていることもレアルの価値を高めている。このドル安を前に、国内では「旅行や投資に良いタイミングでは」との声も出始めている。
 24日もこの傾向は続き、午前中には4・80を割り込む4・79レアルを記録。終値は4・83レアルとなった。

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