JICAブラジル=「2年間待ちに待った」=青年海外協力隊員3人を再派遣

小崎さん、江口所長、島脇さん、米田さん(前列左から)と派遣先団体の皆さん
小﨑さん、江口所長、嶋脇さん、米田さん(前列左から)と派遣先団体の皆さん

 JICAブラジル事務所(江口雅之所長)は17日、サンパウロ市の同事務所会議室にて青年海外協力隊員の再派遣着任式を行った。再派遣されたのは、囲碁指導の嶋脇雄一郎さん、ソフトボール指導の小﨑愛暉さん、野球指導の米田孝友さんの3人。着任式には派遣先団体関係者ら20人が参加した。

 青年海外協力隊員は2020年3月頃、ブラジルでの新型コロナウイルスの爆発的な流行のため、日本への帰国を余儀なくされていた。今回の再派遣は昨今のコロナ感染状況の改善から実現した。
 囲碁指導の嶋脇さんは、サンパウロ市ヴィラマリアーナ区にあるブラジル日本棋院へ6カ月間再派遣される。「帰国後もオンラインで指導を続けていました。普及活動や指導を通じてブラジルの囲碁をレベルアップさせたいです」と抱負を語った。
 ブラジル日本棋院の大河弘明さんは「戻って来てくれてうれしい。棋院は高齢の人も多く、コロナ禍後は人出が足りなくなっていたのでぜひ盛り上げて欲しい」と喜びを語った。
 ソフトボール指導の小﨑さんは、サンパウロ州のインダイアツーバ日伯文化体育協会へ、1年10カ月間再派遣される。「やりたいことをやりきれないままの帰国だったので、再派遣期間では、しっかりと目標を果たしたいです」と意気込みを語った。
 同協会のアレックス・ユウジ・マドコロさんは「小﨑さんは子供に優しく、皆も彼の再派遣を強く希望していました。共に市内でのソフトボール普及活動に励んでいきたい」と再派遣を喜んだ。
 野球指導の米田さんは、サンジョゼ・ドス・カンポス文化協会へ2年間再派遣される。「2年間待ちにまった再派遣、精一杯頑張りたいです。前回2か月足らずで帰国した事で1日1日大切に過ごさねばと実感しました」と決意を新たにした。
 派遣先協会の丹羽マリオさんは「再派遣の実現は嬉しい限りです。コロナ禍でこちらも2年間野球の活動ができなかった。米田さんと話し合いながら、一から活動を行っていきたい」と語った。
 JICAブラジル事務所の井口史子企画調査員によれば、今後の再派遣は、コロナ禍での緊急医療体制等の安全確保が確認された都市の団体から順次実施されるという。また、今回の再派遣3人のほか、4月末に2人、7月以降には新規隊員の派遣も実施される予定。

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