週末のブラジルのニュースを独占した観もあったロラパルーザ。さすがに、最終日のトリを務めるはずの世界的なバンド、フー・ファイターズの主要メンバーのテイラー・ホーキンスが2日前に急死ともなると国際的にも話題になるが、その件で最もショックだったのはブラジルよりもコロンビアのファンの方だろう。テイラーが亡くなった日、フー・ファイターズはコロンビアのフェスティバルに出演予定で、ファンも当然観れるものだと思って待っていたら、主催者がステージからいきなり急死を告げたのだから。こんなハプニングは極めて珍しいが、こうした悲劇は今後も起こってほしくない。
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今回のロラパルーザで話題を呼んだのがボルソナロ大統領批判。「ヴァイ・トマ・ノ・ク(クソでも喰らえ)」は2019年のロラでも頻繁に叫ばれていたが、もともとは2019年のカーニバルの際に生まれた、大統領批判のキャッチフレーズ。選挙高裁は今回、大統領批判を止める命令を出したが、今後も4月の聖市やリオのカーニバル、8月のロック・イン・リオと批判が飛び出しそうなイベントは目白押し。選挙高裁判事の命令が表現の自由なども絡んだ問題となる中、批判は止められるか?
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週末はロラパルーザと並行してサッカー・サンパウロ州選手権準決勝も行われ、パルメイラスがブラガンチーノを、サンパウロがコリンチャンスを共に2―1で下して決勝に進出。決勝は30日に行われる。また、明日29日はW杯南米予選の最終節。消化試合となるブラジル代表戦より、最後の出場枠をめぐる争いの方が気にかかる。