日語センター総会=矢野敬崇さんが新理事長に=体調不安から日下野氏退任

矢野新理事長
矢野新理事長

 ブラジル日本語センター(CBLJ)は19日、第38回評議員総会と第34回通常総会をオンライン上で開催し、矢野敬崇さんを理事長に、日下野良武理事長を名誉会長とすることを決定した。
 総会では2022年~24年任期の新役員シャッパ(名簿)が発表され、承認された。これまで理事長を務めていた日下野理事長が体調不良などを理由に理事長を退任し、名誉会長となり、理事長職にはサンウェイ社の社長やブラジル・パンアメリカン日系人協会の会長を務める矢野さんが就いた。
 矢野新理事長は「日本語教育の役に立つことが出来、嬉しく感じます。日本語は良い人や国を作る強い力を持っていると思っており、広くブラジルに広めていきたいと思います」と挨拶した。
 日下野前理事長は「波乱万丈の4年間でしたが、乗り越える事が出来たのは、皆さんのご理解と協力があったからこそ。感謝の毎日でした」と深く頭を下げた。

日下野名誉会長
日下野名誉会長

 諸川有朋評議会会長は「健康状態が悪くなければぜひ続けて頂きたかった。コロナ禍という一番難しい時期に理事長を務められ、理事を動員して多くの協力と成果、日本との交流を深めてこられた」と感謝を表し、感謝のプレートを贈呈した。
 21年度会計報告では、当初2200レアルの黒字が出る予算計画だったが、実際は9万5837レの赤字となった事を報告。赤字の原因は、コロナ禍による日本語能力試験受験者や会費収入の減少。21年度の受験者は全体で4千人を想定していたが3452人、同センターでテストを受験した人は600人想定のところが249人だった。
 22年度事業計画では、支出174万9837レ、収入175万4937レの予算案を発表。日本語能力テストの受験者を4550人、センターテスト受験者600人を想定し、篠原一宇副会長は「皆さん、頑張って実現させましょう」と呼びかけた。
 各事業部の方針発表では、教師支援部が「時代に即した日本語教師育成」、学習者支援部は「学習者が継続して勉強する環境作りと将来の日本語教師の育成を図っていく」、学校運営部は「日本語学校の運営を支援し日本語教育の質を高め、文化・社会発展に寄与できる人材育成を図る」ことを目標に掲げた。

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