2029年のアマゾン日本人移住100周年に向け、パラー州トメアスー市の日系団体が市内に5千本のイペー・ローザの樹を植える「HANAMI(花見)プロジェクト」を始動させた。18日、同市にて第1回目の植樹式が行われた。
「HANAMI(花見)プロジェクト」は、桜に似たピンクの花びらをつけるイペー・ローザを北伯移民発祥の地であるトメアスー市中に植樹し、町中をイペー・ローザで埋め尽くそうというプロジェクト。
プロジェクトを企画したのは、トメアスー市生まれの2、3世で構成されたメンバー数約20人のグループ「アミーゴス・デ・トメアスー」。市民らに「将来、トメアスーの町をどういう風にしたいのか?」とのアンケートを実施し、回答を参考に「HANAMI(花見)プロジェクト」を立ち上げた。
プロジェクトにはトメアスー文化協会やトメアスー総合農業組合、トメアスー市農務局が協力。植樹するイペー・ローザ5千本の内、農務局が1500本、トメアスー総合農業組合が500本、残り3千本は日系人有志が各200本ずつ用意する。
植樹式は日系人の多く住むクアトロ・ボッカス地区のサブロー・チバ通りで行われた。トメアスー農業振興文化協会の柴田シルビオ会長や、トメアスー総合農業組合の乙幡敬一理事長、カルロス・アントニオ・ビエイラ市長が参加し、12本のイペー・ローザの苗木を植樹した。今後、市の学校敷地内や空港、日系団体施設内、道路脇、ゲート・ボール、ゴルフ場内等に植樹する。
イペー・ローザの樹は、成木になると20~30メートルに達する。市の野球場には15本のイペー・ローザの樹があり、日系老人クラブ・みどりの会はこれを桜の花に見立て、花見会を催すなどしている。