イベント仕出し会社「ブッフェ奄美」経営者の肥後英樹さん(鹿児島、ひご・ひでき)が1月24日、サンパウロ州ヴァルゼン・グランデ・パウリスタ市の自宅で亡くなっていたことがこのほど分かった。行年81歳。呼吸器系の異常から昨年末に2週間入院し、自宅で療養しているところだった。
1959年12月、コチア産業組合の日本人青年呼び寄せ移民事業(通称:コチア青年)の第2次4回生として「あるぜんちな丸」で渡伯。サンパウロ市サントアマーロ地区に入植して6年間を過ごした後、ヴァルゼン・グランデ・パウリスタ市に転住。同地でバラ、菊などの花づくりに従事した。
90年代半ば頃、夫婦で友人の結婚式の手伝いをしたことをきっかけに仕出し会社「ブッフェ奄美」を立ち上げた。その後、コチア青年連絡協議会をはじめとする日系社会の各種イベントで寿司や刺身を盛り込んだ和洋折衷料理を提供してきた。
肥後さんは元々、高血圧症を患っており、昨年12月のクリスマスの多忙時期に呼吸に強い違和感を感じ、入院。病院で検査したところ、肺に痰(たん)が溜まっていると診断され、2週間の入院後に自宅で療養していた。