国内では20世紀を代表する女流作家で、ブラジル文学アカデミーの永久会員でもあったリジア・ファグンデス・テレスが3日に亡くなった。98歳だった。3~4日付現地紙、サイトが報じている。
リジアは1923年に、弁護士の父とピアニストの母の娘としてサンパウロ市で生まれた。最初の作品は15歳の時のもので、20歳だった1944年発表の2作目で文壇デビュー。1954年、のちにテレビドラマ化もされた「シランダ・デ・ペドラ」のヒットで注目された。1966年にはブラジル文学の権威であるジャブチ賞を受賞した。
1973年には「軍事政権におけるフェミニズムのあり方」を描いた「アス・メニーナス」を発表し、74年に2度目のジャブチ賞を受賞。彼女は同賞を1996年、2001年も含め、4度受賞。2005年には「ポルトガル語文学の権威」であるカモンエス賞も受賞した。
こうした活躍を通じて、リジアはブラジルの女流文学界で強い影響力を持つに至ったが、彼女の作品は多くの言語にも翻訳されている。
1987年には64歳の若さで、ブラジル文学界の最大の名誉であるブラジル文学アカデミー(ABL)の会員(会員番号16号)にも選ばれた。
3日の死はサンパウロ市の自宅でのもので、自然死だったという。