《ブラジル》コエーリョ氏がペトロブラス総裁指名受ける=混乱超え13日の株主総会で決定か

コエーリョ氏(Twitter)

 ボルソナロ大統領は6日、ペトロブラス新総裁に、ジョゼ・マウロ・フェレイラ・コエーリョ氏、経営審議会議長にマルシオ・アンドラデ・ウエベル氏を指名した。6、7日付現地紙、サイトが報じている。
 3月28日に解任されたジョアキン・シウヴァ・エ・ルナ総裁の解任後の人事は難航していた。解任と同日に総裁に指名されたアドリアーノ・ピーレス氏は、共同経営者を務めるエネルギー関連コンサルタント会社との利益相反を指摘され、4日に指名を辞退。総裁選びは振り出しに戻っていた。
 ボルソナロ大統領は5日にパウロ・ゲデス経済相と相談。有力候補としてゲデス氏の右腕のカイオ・パエス・デ・アンドラーデ氏の名が挙げられていた。
 だが6日に連邦政府から発表されたのはコエーリョ氏だった。先に指名されたが辞退したピーレス氏はベト・アルブケルケ鉱山動力相の推薦だったが、今度も同相に近い筋での指名だ。
 コエーリョ氏は電力調査公社(EPE)に12年間勤務した後、2020年4月に鉱山動力省に入り、昨年10月まで天然ガスや生物学的燃料部門の局長を務め、現在はプレサウ運営委員会(PPSA)の委員長を務めている。
 学歴は軍エネルギー研究所(IME)で修士課程を収めた後、リオ連邦大学に進み、エネルギー研究プログラムで博士号を取得している。コエーリョ氏が総裁として承認されるか否かは、13日に行われる株主総会で正式に決まることになる。
 コエーリョ氏はペトロブラスが採用している、ブレント石油の国際価格の変動に合わせた燃料価格設定の強い支持者だ。同氏は以前も「人工的な価格設定は経済に悪影響をもたらしうる」との持論を語っている。ペトロブラスの総裁更迭は、ボルソナロ氏が同公社の価格政策とそれに伴う燃料価格急騰を嫌って行われたもので、今後が注目されている。
 なお、経営審議会議長は審議会のメンバーから指名された。

★2022年4月6日《ブラジル》ピーレス氏がペトロブラス総裁就任辞退=経営する企業との利益相反で=代替候補はゲデス氏の右腕?
★2022年3月30日《ブラジル》ボルソナロがペトロブラス総裁解任=燃料代高騰に耐えられず=後任は値下げ擁護派指名
★2022年3月12日《ブラジル》ペトロブラスの燃料値上げでインフレ1・5%P上昇か=上院が燃料価格抑制法案を承認=ボルソナロ激怒するも打つ手なし

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