突然の閉業宣言に利用者困惑=伝統のビュッフェ・コロニアル

ブッフェ・コロニアルで行われた2015年のブラジル日本商工会議所の忘年会の様子。大使や総領事ら250人が出席した盛大なものだった
ブッフェ・コロニアルで行われた2015年のブラジル日本商工会議所の忘年会の様子。大使や総領事ら250人が出席した盛大なものだった

 サンパウロ市インディアノポリス区の有名イベント施設「ビュッフェ・コロニアル」が14日、同店サイト上で唐突に閉業を宣言した。現時点で結婚式など100件以上のイベント予約が対処されないままとなっており、波紋を呼んでいる。
 ビュッフェ・コロニアルは1968年に開業し、これまで1万5千件以上のイベントを開催。同性愛者の結婚式を受け付けていることでも知られている。
 経営者の吉川卓志さんは本門佛立宗中央寺院日教寺の主要メンバーとして、多くの慈善事業にも参加してきた。進出企業や日系社会のイベントにも数知れず使われてきた伝統ある場所だ。
 閉業理由については、コロナ禍による経営状態の悪化が原因とし、すでに受け取った未実施のイベント代金約400万レアル(約1億円)の対応については、今後検討するとしている。
 サイト上では、コロナ禍でも従業員の解雇を行わず、宅配サービスを実施するなど経営努力を行ってきたとの説明があり、これまでの施設利用者に対する感謝の言葉が述べられている。

最新記事