在ブラジル日本国大使館(林禎二大使)は13日、ブラジリアの大使公邸で肥田ミルトン・マサト医師(83)への叙勲伝達式(旭日小授章授与)を行った。
肥田医師は、サンパウロ州立パウリスタ総合大学ボツカツ医学部で日系人初の眼科教授となり、同学部眼科長を務めた。1968年からサンパウロ日伯援護協会の巡回診療医として活躍し、2013年からはサンパウロ州内だけで50カ所、合計6万人を診察した。
1977年からは慶応義塾大学医学部国際医学研究会(IMA)の医学部生伯国訪問事業の調整官としても活動するなど、長年にわたり日伯学術交流に貢献してきた。2017年にはブラジル日系医師会長に就任し、日系医師の地位向上にも尽くした。今回の叙勲は、それらの貢献が認められたもの。
伝達式では、林大使が同医師の功績を読み上げ、「肥田氏のご功績に敬意を表すると共に、今後の益々のご健勝をお祈り致します。この機会に、ご家族をはじめ、協力してこられた関係者の皆様に感謝するとともにお祝い申し上げます」と祝辞を述べた。
肥田医師は「陛下からの叙勲を受けられるなど、これに勝る名誉はありません。ここにいたるまでの道のりに影響を与えてくれた様々な人たち、中でも明治の魂を持った両親とその教育に感謝を捧げたい」と謝辞をのべた。