《リオ市》会場外の山車で少女が事故死=2年ぶりのカーニバル初日に悲劇

エン・シーマ・ダ・オーラのパレード(中央が事故を起こした山車、Tomaz Silva/Agencia Brasil)

 リオ市カーニバル初日の20日夜、エスコーラ・デ・サンバの山車(carro alegorico)を見たくて山車に乗り込んだ11歳少女が山車と電柱にはさまれて大怪我をし、22日昼過ぎに亡くなったと21~22日付現地紙、サイトが報じた。
 カーニバル再開の喜びが溢れる中での事故は、セリエ・オウロのパレード1番手の「エン・シーマ・ダ・オーラ」の山車が出演を終えてサンバ会場から出た一般道で起きた。
 ラケル・アンツネス・ダ・シルヴァちゃんは母親や友達と共にフレイ・カネカ街で山車を見ていたが、山車が停まったため、友達と共に母親のそばを離れ、山車に上った。だが、山車がアポテオゼ広場から出ようとして動き出した時、電柱との間に挟まれ、胸と両脚に大怪我を負った。
 彼女は最初、サプカイ会場内の医務室に運ばれたが、医務室では手に負えず、市立ソウザ・アギアル病院に移された。同病院では7時間弱に及ぶ手術の結果、右脚を切断。左脚切断の必要も囁かれたが、親族がその後に否定した。だが、ラケルちゃんは手術中も心肺停止を起こしており、人工呼吸器につながれて、小児科の集中治療室に入院していた。
 だが、22日昼過ぎに病院が、ラケルちゃんが午後0時10分に亡くなったと発表。スタッフによると、ラケルちゃんは内出血も起こしていたという。
 ラケルちゃんの母親はラケルちゃん死亡と聞いて病院に駆けつけたが、病院の廊下で気絶し、病院側の対応を受けた。母親は妊娠3カ月で、娘が事故に巻き込まれたと知らされた時も気絶している。
 リオ市のパエス市長はラケルちゃん死亡の報に哀悼の意を表し、「捜査の行方にも注目している」と語った。事故の原因は警察が捜査中だが、検察は事故直後、山車の移動時には会場外でも警備員をつけて事故を回避するよう要請。同様の要請は過去の事故後も出ており、エン・シーマ・ダ・オーラや運転手の責任が問われている。

★2022年4月21日《サンパウロ市》道のカーニバルは6月に?=ブロッコはフェスタとして集合か
★2022年4月21日《ブラジル》サンパウロのカーニバル=22日からスペシャルパレード=各エスコーラのテーマは?
★2022年4月13日《ブラジル》リオが14、20、22日などを任意休日に=パンデミックで遅らせたカーニバルに合わせ

最新記事