保健省が2021年に首都や州都で行った慢性非感染性疾患(NCD)の電話調査によると、うつ病と診断された患者の全国平均は11・3%に達し、世界保健機関(WHO)が試算した5・3%の倍以上であった事が分かったと25日付現地紙、サイトが報じた。
この数字は、糖尿病患者の9・1%を超えている。2013年7・6%、2019年10%と既に増加傾向にあったうつ病患者がコロナ禍でさらに増えたといえる。13年との比較では、患者数は500万人も増えた事になるという。
うつ病患者の割合は地域差が大きく、割合が最も低いパラー州ベレンは7・2%、マラニョン州サンルイスとバイア州サルバドールは8%など、10%以下の州都が六つあった。他方、リオ・グランデ・ド・スル州ポルト・アレグレとミナス州ベロ・オリゾンテ、サンタカタリーナ州フロリアノポリスは17・5~17・1%で、マット・グロッソ・ド・スル州カンポ・グランデとパラナ州クリチバは16%台など、低率だった州都の倍以上の割合の市もある。
ただ、うつ病は表に出にくく、うつである事を隠そうとする人も多いため、実際の数はもっと多いと見られている。
患者の割合は性差も大きく、男性は7・3%だったのに、女性はその倍の14・7%に達していた。各市の患者を性別で見ると、リオ市は女性12・1%対男性11・7%(平均11・9%)で男女ほぼ同率だった。だが、トカンチンス州パルマスは女性17・5%対男性4・4%(平均11・3%)でほぼ4倍。サンパウロ市は14・1%対4・6%で3倍強だった。
専門家は、コロナ禍による外出規制や在宅勤務、実労時間の増加などでストレス発散の場や機会を失い、ストレスが増した事もうつ病患者が増えた理由の一つと見ている。医療従事者のようにうつ病患者が40%に達したグループや、治療を受けて病状が改善していたのにコロナ禍でぶり返した人も出ている。
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