ハンバーガー大手のブラジル・マクドナルドは28日、同社が5日に発売を開始した「マック・ピッカーニャ」の発売を連邦直轄区で禁止された。ピッカーニャとは、日本ではイチボと呼ばれている部位のことで、1頭の牛から少ししか取れない希少部位。シュラスコで一番人気の肉だ。
ところが、このハンバーガーを食べた人から「宣伝文句にあるようなピッカーニャ(イチボ)の味がしない」との抗議が18日にあり、それを受けた同区の消費者保護センター(プロコン)が、その部位が入っていないことを確認し、紛らわしい商品として発売中止を求めた。
同様の訴えはサンパウロ州でも出ており、問題となっており、法務省は同社に対して、全国消費者局に「商品の透明性が足りない理由を説明せよ」との通達を出していた。このように不評だったため、マクドナルドは29日に全国で発売を差し止める処置を講じた。
一番人気の部位だけに、期待がふくらむ消費者がいるのは致し方ないところ。ただし「ピッカーニャぬきのピッカーニャ」では、世界のマクドナルドとしては信用を疑われても仕方ない。
思えば、細かいことまできちんとした日本では意外に「ピッカーニャ風味」とか「ピッカーニャ風」などの文言で普通に流通しそうだが、ラテンの血が流れた肉食民族だけにブラジルでは許されないようだ。
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