援協=あけぼのホーム増改築お披露目=JICA、約246万レ助成

出席者全員で記念撮影
出席者全員で記念撮影

 サンパウロ日伯援護協会(援協、税田パウロ清七会長)は19日、援協傘下の高齢者特別養護施設「あけぼのホーム」の国際協力機構(JICA)助成による設備増改築工事終了お披露目式を、グアルーリョス市の同ホームで開いた。
 援協によると、JICAによる同ホームへの助成金額は約246万レアルで、今回の増改築により、入居者部屋および食堂の改修、建物の外壁塗装のほか、入居者と家族が一緒に楽しめる「憩いの場」の新設と各施設の整備が行われた。現在のホーム入居者は33人(男性7人)。50人まで入居可能だが、コロナ禍と改修工事のため入居者数を制限し、今後少しずつ増やしていく考えだという。
 お披露目式には、税田会長、菊地義治評議員会長ら援協役員及び職員をはじめ、来賓の在サンパウロ日本国総領事館の小室千帆首席領事、JICAブラジル事務所の江口雅之所長など25人が出席した。
 式では、12年間にわたって関わってきた前ホーム委員長の安武(やすいたけ)誠さん(85歳、熊本県出身)が最初に挨拶。「入居者が明るく暮らせるように、また、家族が安心して入居者を預けられ、職員も安心して働ける場所にしていただきたい」と今後の活動への期待を述べた。

「憩いの場」を視察する一行
「憩いの場」を視察する一行

 税田会長は同ホームが2000年にJICAの資金援助で建設された経緯を振り返り、今回の助成による改修工事完成に改めて日本側への感謝の気持ちを示した。
 江口所長は祝辞で、JICAのブラジル日系社会支援が高齢者支援を中心に行われていることに言及。高齢者へのリハビリテーションや介護者への技術指導等の実例を挙げ、「今後も引き続き、高齢者への支援を行っていきたい」と述べた。
 小室首席領事の祝辞に続いて、出席者全員でホーム内を視察。記念プレートの除幕も行われた。
 その後、ホーム入居者の渡辺川村キヨさん(96歳、福島県出身)と木沢(きざわ)ヨシアキさん(90歳、大阪府出身)から、江口所長と小室首席領事にそれぞれ感謝状と記念品が手渡された。
 式の締めくくりとして、菊地評議員会長が「乾杯、ビーバ、万歳」と乾杯の音頭を取り、出席者は軽食を取りながら歓談した。

 

最新記事