寒冷前線の通過とサイクロンが重なり、サンタカタリーナ州で暴風雨による被害が相次いだと5日付現地サイトなどが報じた。
南部での影響は2日から出始めた。同州北部のイタジャイ、ナベガンテスの2港は2日夜から風雨が強まり、実質的に運用不能となっている。5日朝も波の高さは4メートルを超え、4隻の船が足止めとなっている。
州防災局によると、暴風雨の被害は94市町村に及び、各地で洪水や増水、倒木、塀の倒壊、土砂崩れなどが起きている。リオ・ド・スル市の増水は5日朝6時現在で10メートル、ブルメナウ市でも9・29メートルと報告されている。
死者が出たのは山間部のサンジョアキン市とウルビシ市で、前者では親子と思われる60歳と40歳の男性2人、後者では45歳の男性が、車ごと流され、死亡した。
同州内には175カ所の避難所が設けられており、少なくとも1万人が被災と報じられている。
サイクロンが遠のき始めた事で、南部の雨は少しずつ勢いを失っているようだが、寒冷前線通過の影響は南東部のミナス州やエスピリトサント州、中西部の連邦直轄区などにも及び始めており、強い風や強い雨への警戒が必要だ。