サンパウロ日伯援護協会(援協、税田パウロ清七会長)傘下の高齢者養護施設「カンポスさくらホーム」への国際協力機構(JICA)助成による施設増改築お披露目式が4月26日、サンパウロ州カンポス・ド・ジョルドン市の同ホームで行われた。
援協によると、JICAによる同ホームへの助成金額は約138万8千レアルで、今回の増改築により、入居者部屋の改修と多目的サロンの新築をはじめ、太陽光パネルが設置された。
お披露目式には、来賓の在サンパウロ日本国総領事館の山内隆弘領事部長、JICAブラジル事務所の川村怜子次長をはじめ、援協の税田会長、与儀昭雄評議員会第1副会長ら役員及び同ホーム職員ら約20人が出席した。
新築された多目的サロンで行われたお披露目式では、岩本アレシャンドレ施設長が司会進行し、今回の増改築の様子をプロジェクターを使って説明した。
辻雄三経営委員長が、結核療養施設だった同ホームが1992年に故神内良一氏をはじめとする日本側および日本からの進出企業の援助等により、現在の「さくらホーム」に変遷してきた経緯を説明。これまで協力してきた関係者への感謝の気持ちを表した。
税田会長の謝辞の後、川村次長と山内領事部長がさくらホームのさらなる発展充実を期待する旨の祝辞を述べた。
出席者らは岩本施設長の案内で増改築された入居者部屋などホーム内を視察。多目的サロン内で記念プレートの除幕を行った。
その後、山内領事部長と川村次長への感謝状と記念品が、入居者の小林いさこさん(74歳、群馬県出身)と真野(まの)マサさん(76歳、2世)から手渡された。また、同ホーム改修工事委員会の委員で、同地から約25㎞離れたピンダモニャンガバ市に住む樋口英樹さん(79歳、2世)に援協側からランの花が贈呈された。
真野さんはサンパウロ州マリリア市で生まれ、パラナ州での生活を経てサンパウロ市サウーデ区に長年住んでいた。同ホームに入居してから4年半が経つという。「いずれはどこかのホームにお世話になりたいと思っていましたが、良い時期にここに入ることができました。(多目的サロンができるのを)楽しみに待っていました」と喜びの表情を見せた。
与儀評議員会第1副会長が乾杯の音頭を取り、お披露目式を締めくくった。