【既報関連】保健省が9日、原因不明の子供の急性肝炎の症例が増え、現在は16人を観察中と発表したと9、10日付現地紙、サイトが報じた。
観察中の患者の内訳は、サンパウロ州6人、リオ州5人、パラナ州2人、エスピリトサント、サンタカタリーナ、ペルナンブコの3州が各1人となっている。
サンパウロ州での患者はサンパウロ市とサンジョゼ・ドス・カンポス市、フェルナンドポリス市に住んでおり、内2人は入院加療中だ。
リオ州で観察中の患者の内3人はリオ市在住(4歳と8歳、生後2カ月)で、ニテロイ市の3歳児とアラルアマ市の2歳児も観察下にある。また、マリカ市で死亡した生後8カ月の赤ちゃんの件も調査中だ。
サンパウロ州とリオ州では9日の時点では未認定だが調査中の症例も各1件あり、10日サイトの一つはサンパウロ州7人、計18人と報じている。
パラナ州では急性肝炎の可能性のある患者が3人いたが、1人は対象から外され、現在は8歳と12歳の2人が観察下に置かれている。サンタカタリーナ州の患者は黄疸も起きているという。
英国での研究によると、主な症状は発熱、無気力感、嘔吐、吐き気、腹痛、黄疸、下痢、便の異常で、呼吸器系の症状も19%に見られた。
ネットなどには新型コロナウイルスの予防接種が原因との書き込みがあるが、患者の75%は5歳未満で接種年齢以下のため、接種との関連性はないとされている。確認済みの症例は20カ国以上で200を超え、5~10%は臓器移植が必要となっているという。
小児科医のレナト・コフォウリ氏は、観察中の患者の中には42型アデノウイルスへの感染が確認されている患者もいるが、その内の3分の2は風邪様の症状を呈す41型に感染後に重症化した。
また、全員からアデノウイルスが検出されたわけではないため、アデノウイルスとの同時感染か、アデノウイルスによる症状かは検査結果などを分析する必要があるという。
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